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論文

放射線照射プロセスを利用したフッ素系電解質膜の性能強化

八巻 徹也; 浅野 雅春; 吉田 勝

月刊エコインダストリー, 10(6), p.5 - 11, 2005/06

DMFC用の電解質膜にかかわる最も重要な研究課題として、メタノールクロスオーバーを抑制できる膜の開発がある。筆者らは、独自に開発した放射線照射プロセスを利用して、この課題をクリアする高性能な電解質膜の作製に成功した。高温下の$$gamma$$線照射で架橋構造を付与したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜に放射線グラフト重合を応用することにより、スルホン酸基の量を市販膜ナフィオンの3倍にまで高めた新しいフッ素系高分子電解質膜を作製し、そのプロトン伝導性が最大で2倍に達することを明らかにした。この膜のメタノール透過試験を行ったところ、30体積%という高濃度の水溶液を用いても透過係数がナフィオンの約4分の1にまで大幅に抑制されていることがわかった。PTFE主鎖への架橋導入がメタノールクロスオーバーを抑制するのに不可欠であることを示すことができた。

論文

Direct evidence for enchanced inner-sphere chloro complexation of Eu(III) and Cm(III) in anion exchange resin phase studies by time-resolved laser-induced fluorescence spectroscopy

有阪 真*; 木村 貴海; 菅沼 英夫*; 吉田 善行

Radiochimica Acta, 90(4), p.193 - 197, 2002/05

 被引用回数:14 パーセンタイル:65.6(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

塩化リチウム-メタノール水混合溶媒を用いる陰イオン交換分離系におけるEu(III)とCm(III)の樹脂相での存在状態を解明するために、時間分解レーザー誘起発光分光法を適用した。発光寿命測定により決定した内部水和数及び発光スペクトルの解析からイオンの存在状態を評価し、(1)Eu(III)とCm(III)の内圏型クロロ錯形成は塩化リチウム及びメタノール濃度の増加により促進されること、(2)両イオンともに溶存種に比べて吸着種の方がより高次の内圏型クロロ錯体であること、(3)Eu(III)に比べCm(III)の方がより高次の内圏型クロロ錯体を形成しやすいことを明らかにした。以上の結果はそれらの分配係数($$K_{d}$$)とも良い相関を示し、Eu(III)とCm(III)の$$K_{d}$$は(1)と(2)によって増加し(3)によってその相互分離が達成されることを見いだした。

論文

Sorption behavior and coordination state of Eu(III) and Cm(III) in hydrochloric acid-methanol mixture/cation exchange resin system studied by time-resolved laser-induced fluorescence spectroscopy

有阪 真*; 木村 貴海; 菅沼 英夫*; 吉田 善行

Radiochimica Acta, 89(8), p.593 - 598, 2001/08

 被引用回数:11 パーセンタイル:61.99(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

f元素の陽イオン交換挙動におけるアルコールの役割について調べた。発光寿命測定による溶液及び樹脂中におけるM(III)[M=Eu, Cm]の内部水和数の決定、並びにそれらの分配係数の測定により、第1配位圏の水和状態と分配係数との相関について検討した。メタノール添加により、M(III)は溶液中の塩化物イオンに比べ樹脂中のスルホン基とより強く相互作用し、その結果、分配係数が増大することを明らかにした。

論文

A New technique to study the dissociation of energy-selected neutral intermediates

早川 滋雄*; 原田 謙吾*; 渡辺 信明*; 荒川 和夫; 森下 憲雄

International Journal of Mass Spectrometry, 202(1-3), p.A1 - A7, 2000/10

 被引用回数:16 パーセンタイル:60.07(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

励起種の解離は、化学反応で最も重要な過程の一つであり、これまで主として分子衝突法や光励起法によって調べられてきた。質量分析計は、気相における不安定な中間体を生成させるのに適しているため、種々の安定・不安定イオンの解離課程を研究することができる。しかし、この方法は、電荷を持たない中性種を研究することが難しい。そこで本研究ではCD$$_{3}$$OH$$^{+}$$とCH$$_{3}$$OD$$^{+}$$の衝突誘起解離(CID)スペクトルと電荷逆転スペクトルを用いて中性種の解離課程の検討を試みた。CIDにおける主な解離課程は、メチル基からの水素原子の脱離であり、他方電荷逆転質量分析においては、ヒドロキシル基から水素原子の脱離を経ていることがわかった。ヒドロキシル基からの水素原子の脱離は、メタノールの光誘起解離における主な課程であることも報告されており、中性中間種の解離課程の研究に電荷逆転質量分析法が有用であることを証明している。

報告書

高速実験炉「常陽」照射済MOX燃料中のCmの分析; 分析技術の開発及び測定

逢坂 正彦; 小山 真一; 三頭 聡明; 両角 勝文; 滑川 卓志

JNC TN9400 2000-058, 49 Pages, 2000/04

JNC-TN9400-2000-058.pdf:1.22MB

高速炉におけるMA核種の核変換特性の評価に資するため、照射済MOX燃料中のCm分析技術の開発及び高速実験炉「常陽」照射済MOX燃料中のCm同位体の分析を行った。迅速性・簡便性等を考慮した上で、照射済MOX燃料中のCmの同位体分析において必要なCm分離のための手法として硝酸-メタノール系陰イオン交換法を選択した。本手法の基本的な分離特性を把握する試験を実施し、Cmの溶出位置、Am,Eu等の元素との分離能等を把握した。本手法を照射済MOX燃料中のCm分析に適用するにあたり、分離特性の把握試験の結果より分離条件を評価し、溶出液取得条件を最適化して、それぞれ不純物の除去及びAmの除去を目的とした2回の分離によりCmを回収するプロセスを考案した。本プロセスを適用することにより、Cmの高回収率及びAm、Eu・Cs等の不純物の高除去率を同時に達成することができた。本手法を用いて照射済MOX燃料中からのCmの分離試験を実施し、分離したCmを質量分析することにより、照射済MOX燃料中のCm同位体組成比データの測定が可能であることを確認した。一連の試験により、硝酸-メタノール系陰イオン交換法によるCm分離手法を用いた照射済MOX燃料中のCm分析技術を確立した。本分析技術を用いて高速実験炉「常陽」照射済燃料中のCm同位体の分析を行った。その結果、高速炉内で燃焼度が約60GWd/t以上まで照射されたMOX燃料中のCmの含有率は約1.4$$sim$$4.0$$times$$10のマイナス3乗atom%であり、さらに極微量の247Cmが生成することを確認した。また燃焼度が60$$sim$$120GWd/tの範囲ではCm同位体組成比はほぼ一定となることが分かった。

論文

核熱による二酸化炭素放出量低減システム

文沢 元雄; 緒方 寛*; 山田 誠也*

エネルギー・資源, 20(1), p.87 - 92, 1999/01

本検討は、核熱利用システム構築の一環として、大気中に放出される二酸化炭素(CO$$_{2}$$)の低減と化石燃料の有効利用を目指して行った研究である。すなわち、CO$$_{2}$$原単位を改善するシステムについて検討した。CO$$_{2}$$発生量低減化の評価指標として、CO$$_{2}$$原単位比を用い、改質原料・製品を組み合わせた10種類のシステムを検討した。その結果、核熱を用いて石炭をメタンやメタノールに改質するシステムが他のシステムに比べて、CO$$_{2}$$放出量低減に効果的であることがわかった。

報告書

核熱による二酸化炭素低減システムの検討

文沢 元雄; 稲葉 良知; 菱田 誠; 緒方 寛*; 山田 誠也*

JAERI-Tech 96-045, 97 Pages, 1996/11

JAERI-Tech-96-045.pdf:3.34MB

本報告では、核熱利用システム構築の一環として、大気中に放出されるCO$$_{2}$$の低減と化石燃料の有効利用を目指して、化石燃料改質によるCO$$_{2}$$原単位を改善するシステムについて検討した。CO$$_{2}$$発生量低減化の評価指標としてCO$$_{2}$$原単位比を用い、改質原料・製品を組み合わせた10種類のシステムを検討した。その結果、核熱を用いて石炭をメタンやメタノールに改質するシステムが他のシステムに比べて、CO$$_{2}$$放出量低減に効果的であることが分かった。

報告書

核熱・石炭によるメタノール製造システム概念の検討

文沢 元雄; 稲葉 良知; 菱田 誠; 小川 益郎; 野村 真一*; 山田 誠也*

JAERI-Tech 96-002, 107 Pages, 1996/02

JAERI-Tech-96-002.pdf:2.97MB

熱利用システムを構築する研究の一環として、核熱・石炭によるメタノール製造システム概念設計を検討した。この結果、選定した二種類のメタノール製造システムでは、メタノール転換率が100%を越えており、二酸化炭素の低減に有望であることがわかった。またこの二つのシステムについて経済性、環境性、有用性について検討評価し、研究開発課題を選出した。

論文

Methanol production system combining HTGR with coal gasification plant

菱田 誠; 小川 益郎; 有富 正憲*; 野村 信一*; 溝上 頼賢*; 緒方 寛*; 神前 康次*

The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Enginering (ICONE), Vol. 2, 0, p.765 - 770, 1995/00

炭酸ガス問題を解決するための有力で実現性の高い方法として、単位発熱量当たりのCO$$_{2}$$発生量が多い石炭から発生量の少い天然ガスへの燃料転換、あるいは、原子力エネルギーの利用拡大等があげられる。石炭は地球上に豊富に存在するエネルギー資源であるので、この石炭を原子力エネルギーで生産した水素によってメタノール等に改質した交通用燃料等として用いれば、燃料転換と原子力エネルギーの利用拡大の2つを同時に実行することができ、炭酸ガス問題の解決に大きく貢献できると考えられる。本論文では、高温ガス炉による石炭改質システムを2つ取り挙げ、これらシステムについて、(1)経済性、(2)環境性、(3)石炭の有効利用度、(4)熱エネルギーの有効利用度、等の観点から評価、検討を行った。

報告書

アスファルトから浸出する可溶性有機成分に関する評価試験

加川 昭夫; 須黒 寿康; 福本 雅弘; 宮本 陽一; 中西 芳雄

PNC TN8410 94-078, 57 Pages, 1994/07

PNC-TN8410-94-078.pdf:1.08MB

有機系TRU廃棄体(マトリックスが有機物であるもの及び廃棄物中に有機物を含むもの)は地下深部へ処分した際、廃棄体から地下水中へ溶解した有機成分(以下、可溶性成分)とTRU元素等の長寿命核種が安定な錯体を形成して、TRU核種の溶解度を上げたり、核種移行速度が速まるおそれがある。このため、今回、東海事業所から発生する有期系TRU廃棄物の内、貯蔵量が多く今後も増加が考えられるアスファルト固化体を評価対象として、アスファルト中の可溶性成分の回収試験及びアスファルト中の可溶性成分の浸出試験及び金属イオン(ニッケル、ジルコニウム)との錯体生成試験を行った。可溶性成分のメタノール・クロロホルム混合溶媒による抽出を行った結果、溶出量はアスファルト40gに対して約1mg(35ppm)と微量であった。一方、水酸化ナトリウムによる抽出を行った結果、抽出物のFT-IRから有機金属錯体形成を生じる可能性のある有機配位子としてカルボン酸の吸収スペクトルを得た。また、FABによりこのカルボン酸の分子量を測定した結果、分子量は100$$sim$$900までのカルボキシル変性物であることがわかった。アスファルト+金属イオン(ニッケル、ジルコニウム)+イオン交換・蒸留水による363Kの浸出試験では浸出液中の全有機炭素量を測定した結果、アスファルトに対して約300$$sim$$400ミューgC/gと微量であった。さらに、浸出液中の有機金属錯体の確認として、金属錯体の代表的な抽出溶媒であるMIBK(メチルイソブチルケトン)の浸出試験で得られた浸出液を抽出したが、有機金属錯体は抽出されなかった。以上より、今回の評価試験の限りにおいては、アスファルトの可溶性成分量は少なく、処分の性能評価に影響する錯体生成も認められなかった。

論文

Laser-induced direct synthesis of propanediol from methanol-ethanol mixture in the presence of hydrogen peroxide

清水 雄一; 河西 俊一; 杉本 俊一; 鈴木 伸武

Chem. Express, 6(8), p.567 - 570, 1991/00

窒素飽和したメタノール-エタノール混合溶液を過酸化水素の存在下でKrFレーザー光照射すると、1,2-プロパンジオールを主生成物とするエチレングリコール、2,3-ブタンジオールなどのジオールが直接、選択的に合成できることを見出した。ジオールの生成量は過酸化水素水の添加速度の増加と共に減少した。また、1,2-プロパンジオールの生成量はメタノール濃度が64mol%付近で最大になった。過酸化水素水の添加速度が3.6mlh$$^{-1}$$、メタノール濃度が64mol%のときの1,2-プロパンジオール、エチレングリコール、2,3-ブタンジオールとアセトアルデヒド生成の量子収率はそれぞれ0.27,0.14,0.11および0.16であり、このときの選択率はそれぞれ35.1,19.3,13.8および22.7%であった。また、ジオールとアセトアルデヒドの生成の量子収率の合計はおよそ0.71であった。高密度に生成したOHラジカルを開始種とするプロパンジオールの生成機構を考察した。

論文

Production of carbon-14 and preparation of some key precursors for labeling organic molecules

守屋 孝; 本石 章司

Proc. of the 3rd Asian Symp. on Research Reactor, 8 Pages, 1991/00

窒化アルミニウムをターゲットとしてJMTRで照射し、$$^{14}$$N(n,p)$$^{14}$$C反応により生成する$$^{14}$$Cを分離し安定な[$$^{14}$$C]-炭酸バリウムとして得る$$^{14}$$C製造法を紹介する。本法は50GBq/バッチの規模で行われるため高中性子束及び高ガンマ線束下で長時間の照射を必要とし、ターゲットの健全性が求められる。このため窒化アルミニウム粉末を加圧成型したのちヘリウム雰囲気で焼結することにより、照射時の健全性を保てることが確認されるとともに、比放射能の低下をもたらす$$^{12}$$Cの含有量も低下させることが判った。照射後ターゲットは高温燃焼炉で二酸化炭素に酸化し、いったんアルカリ溶液に吸収させた後塩化バリウムを加え炭酸バリウムとした。[$$^{14}$$C]炭酸バリウムから、さらに有機化合物を標識するのに便利な四種類の前駆体[1-$$^{14}$$C]酢酸ナトリウム、[$$^{14}$$C]メタノール、[$$^{14}$$C]シアン化カリウム及び[U-$$^{14}$$C]ベンゼンの合成操作について述べる。

報告書

A Radioanalytical Method for Samarium-151 and Promethium-147in Environmental Samples

住谷 秀一; 林 直美; 片桐 裕実; 成田 脩

PNC TN8430 91-001, 45 Pages, 1990/12

PNC-TN8430-91-001.pdf:0.85MB

環境影響評価の観点から、環境試料中のSm-151及びPm-147の分析法を開発した。環境試料中のSm-151及びPm-147は、試料中または添加した安定Nbを分析回収率補正用キャリアーに用い、しゅう酸カルシュウム共沈、水酸化鉄共沈、鉱酸-メタノール系陰イオン交換法により精製した後、乳酸-水酸化ナトリウム溶液を溶離液とした高速液体クロマトグラフ装置を用い単離し、それぞれを液体シンチレーションカウンタで定量した。本分析法による検出下限値は、測定時間500分で約10mBq/サンプルである。本報告書は、安全管理部環境安全課における環境安全研究の一環として、これまで検討してきた「環境試料中Sm-151及びPm-147分析法の開発」について、その検討結果をとりまとめたものである。また、平成2年9月19日から9月21日までの3日間にわたり、英国マンチェスタ大学で開催された"6th International Symposium on Environmental Radiochemical Analysis;Royal Society of Chemistry"(第6回環境放射化学分析国際シンポジウム;王立化学協会主催)において発表した本研究報告内容についてもとりまとめた。

論文

Photoinduced organic transformation, selective synthesis of ethylene glycol or formic acid and methyl formate from methanol in the presence of hydrogen peroxide

清水 雄一; 杉本 俊一; 河西 俊一; 鈴木 伸武

Bulletin of the Chemical Society of Japan, 63(1), p.97 - 101, 1990/01

 被引用回数:3 パーセンタイル:31.83(Chemistry, Multidisciplinary)

窒素飽和下で過酸化水素の存在下においてメタノールを紫外光照射すると、エチレングリコールが選択的に生成し、その選択率は過酸化水素の添加速度が3mlh$$^{-1}$$以下では85~94%であった。エチレングリコールの生成量は5mlh$$^{-1}$$で最大になり、その時の量子収率は0.73であった。エチレングリコールは過酸化水素の光分解で生成したヒドロキシルラジカルのメタノールからの水素引抜きによって生成したヒドロキシメチルラジカルの二量化によって生成すると考えられる。一方、酸素通気下でメタノール溶液を紫外光照射すると、ギ酸およびギ酸メチルが選択的に生成し、[ギ酸+ギ酸メチル]の生成の選択率は1~8mlh$$^{-1}$$で約99%であった。ギ酸およびギ酸メチルの生成量は5mlh$$^{-1}$$で最大になり、その時の量子収率はそれぞれ1.36および0.69であった。また、ギ酸およびギ酸メチルの生成機構を考察した。

論文

Photoinduced selective synthesis of ethylene glycol from methanol in the presence of hydrogen peroxide

清水 雄一; 杉本 俊一; 鈴木 伸武

Chemistry Letters, 1989, p.333 - 334, 1989/00

内部光源型光反応容器を用いて、メタノールに過酸化水素の共存下、25$$^{circ}$$Cで低圧水銀灯からの紫外光(主に253.7nm)を照射した。主な生成物はエタノール、アセトアルデヒド、ギ酸メチル、エチレングリコールであり、そのほかに、ギ酸、ホルムアルデヒド、水素、二酸化炭素、一酸化炭素およびメタンなどが少量生成することがわかった。

論文

Photoinduced direct synthesis of formic acid and methyl formate from methanol in the presence of hydrogen peroxide

清水 雄一; 杉本 俊一; 河西 俊一; 鈴木 伸武

Chemistry Letters, 1989, p.1539 - 1540, 1989/00

内部光源型光反応容器を用いて、メタノール-過酸化水素混合溶液に酸素通気下、25$$^{circ}$$Cで低圧水銀灯からの紫外光(主に253.7nm)を照射した。生成物のガスクロマトグラフおよびイオンクロマトグラフによる分析から、主な生成物はギ酸およびギ酸メチルであり、そのほかにエチレングリコール、アセトアルデヒド、水素、二酸化炭素、一酸化炭素およびメタンなどが少量生成することがわかった。生成物のなかでギ酸の収量が最も大きく、ついでギ酸メチル、エチレングリコールの順であった。ギ酸およびギ酸メチルの収量は過酸化水素水の添加速度によって大きく影響されることがわかった。[ギ酸+ギ酸メチル]生成の選択率は99%にも達することを見出した。

論文

Laser-induced highly selective synthesis of ethylene glycol from methanol in the presence of hydrogen peroxide

清水 雄一; 杉本 俊一; 河西 俊一; 鈴木 伸武

Chemistry Letters, 1989, p.2153 - 2154, 1989/00

窒素飽和したメタノールを過酸化水素の存在下でKrFレーザー光照射すると、エチレングリコールが高量子収率、高選択率で生成することを見出した。エチレングリコールの生成量は過酸化水素濃度の増加と共に減少した。エチレングリコール生成の量子収率は過酸化水素水濃度が13.5vol%以下では0.78~0.94であり、またその選択率は過酸化水素水濃度が5.9~20.0vol%で96~98%であった。エチレングリコール生成の量子収率と選択率はKrFレーザー光照射の方が低圧水銀灯照射の場合よりも著しく大きいことが明らかになった。高強度レーザー光の照射によって過酸化水素を効率良く分解し、ヒドロキシルラジカルを高密度で生成させる。ヒドロキシルラジカルは効率的にメタノールと反応してヒドロキシメチルラジカルを生成する。エチレングリコールは高密度に生成したヒドロキシメチルラジカルの効率的な二量化を通して生成すると考えられる。

論文

Effect of preswelling of polymers in radiation-induced graft copolymerization

大道 英樹; 荒木 邦夫

Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 16(1), p.179 - 187, 1978/01

第4開発室で研究を進めていたポリエチレンのスラリー照射に関して、その特徴を明らかにするために基礎的実験を行なった。酸によって幹ポリマーを分解し枝を分離することが可能なポリイソブチレンオキサイドをメタノール中で照射し、スチレンをグラフトした。ESRスペクトルの測定により、空気共存下のメタノール中で照射したポリイソブチレンオキサイドからは、真空中照射によって生じるアルキルラジカルと同一のものが生じることを見出した。反応前および反応中のラジカル量をESRスペクトルから求めたところ、ラジカル量は照射中のメタノールの存否によらないことがわかった。一方グラフト率および主鎖を分解して得たグラフト鎖の分子量は照射中にメタノールが存在すると大きく低下した。この現象を理解するため反応の速度論的解析を行なったところ、照射中のメタノールの存在は開始反応に使われるラジカル量および生長反応の速度定数には影響を及ぼさず、連鎖移動および停止反応の速度反応の速度定数を大きくすることがわかった。

論文

New morphology of polyethylene prepared by $$gamma$$-ray-induced polymerization

新井 英彦; 和田 武*; 栗山 将

J.Polym.Sci.,Polym.Phys.Ed., 11(11), p.2297 - 2301, 1973/11

重合したままの状態(as-polymerized)の$$gamma$$線重合ポリエチレンのモルホロジィーについて、これまで二、三の報告があるが、そこでは試料を分散させるために超音波処理等を加えた後電顕観察をしているため、変形されたモルホロジィーを観察している可能性がある。本報告は、改善されたサンプリング方法で観察されたas-polymerized $$gamma$$線重合ポリエチレンの新らしいモルホロジィーについて述べる。カーボン蒸着膜で表面をおおったマイカ板を、オート・クレーブ中に共存させてエチレンの$$gamma$$線重合を行なった。ポリマーはこのカーボン膜上に分散して生成した。このカーボン膜の電顕観察により、超音波処理を加えずに、生成ポリマーのモルホロジィーの観察が可能になった。これまで報告されているような繊維状のものは全く見い出されず、バルク重合・メタノール重合では、1000$AA$以下の小さな板状晶が生成し、また良溶媒のシクロヘキサン系では、単結晶状のラメラ晶が生成しているのが認められた。

口頭

強レーザー場中におけるメタノールの光電子放出と解離反跳の角度相関

深堀 信一*; 中野 元善*; 山内 薫*; 板倉 隆二

no journal, , 

強レーザー場中におけるメタノールの解離性イオン化過程を、光電子・光イオン運動量同時計測法を用いて調べた。光電子エネルギースペクトルおよび光電子と解離イオンのエネルギー相関に加え、光電子角度分布を生成イオンチャンネル毎に測定した。実験室座標系および分子座標系光電子角度分布には、光電子放出直後の解離前の親イオンの電子状態の違いが反映されることが示された。

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